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審査総評

総評

◇力強く丹精の込められた作品が多くみられ染織の多彩で艶やかで洗練された染の技術をみた。日本の着物文化の伝統と技術力の発展と継承がなされた作品が多くみられた。

◇コロナ禍、熟考されて作られた作品が多かったように思う。作り手のメッセージがユーザーに届くことを願う。

◇お客様方の好みも多様化の中、作り手さんの想い、お召しになる方の気持ちがそれぞれに伝わる事は大事なので、一般の方にも御覧いただくのは良い機会になると思います。

◇全国の名の付く競技会らしく、産地ごとの特色が表れている会だと思います。今後ますますの発展を祈念申し上げます。

◇手描友禅や型染など、多種に渡る伝統的な技術を用いられた素晴らしい作品が多く選ぶのに苦労しました。


1部門 型染着尺

◇デザイン的に簡素化され、洗練された斬新な小紋のモチーフを優美に表現されている。

◇型染ならではの柄の緻密さ、複合的な柄の組み合わせをしている作品が目を引いた。着姿まで考慮されていると、なお良い。

◇丁寧な染と合わせて、呉服屋から見てコーディネイトの映える品が増えた事を感じました。

◇東京での審査会では場所柄、細かな模様を緻密に型置きされた作品に目が行ってしまいます。単純な繰り返しをムラなく染め上げる技術にも関心します。

◇手間を惜しまずに型紙を使った作品が多く楽しく見せていただいた。


第2部門 型染絵羽

◇型染を生かされたデザインをもって、うまく全体をまとめている。

◇型でありながら自由度の高いモチーフにチャレンジされている高度な作品が増えた。

◇独創的すぎず、古典がベースとなっての新しい取り組みで、それぞれの品の個性が表れておりました。

◇型という制限された工程を最大限自由な柄表現する技術。斬新な構図。顔映りを考えた色合い。それらを兼ね備えた作品が多くあり、選ぶのに苦心しました。

◇のりの使い方が良く、染もきれいだった。


第3部門 手描染作品(振袖、留袖、訪問着)

◇手描で出る自由な展開を楽しめる作品が多く見る事が出来た。

◇遠目で見た時の全体構図と近くで見た時のディテールの繊細さが両立されている作品は、消費者の心を打つであろうと思う。

◇作品としての主張が強すぎず、しっかりとテイストを持ちながら帯等のコーディネイトで着こなしを楽しむ着物本来の魅力を感じられる品を多く拝見しました。

◇色数が型枚数によらない手描きならではの微妙な色の変化。糊防染だけでなく、多様な技法で作られた作品や細かな細工の者が目を引きます。

◇近くで見ても遠目で見ても、柄が生きた作品が多かった。


第4部門 手描染作品(付下げ、帯、祝い着その他)

◇いつもよりインパクトが少ない内より、生地を上手く使った作品が良かった。

◇もう少し自由に遊び心があるものを期待する。あと一ひねりが必要。

◇洒落着は時代と共にお召しになる方々の感性と共に変わってゆく必要があり、従来の趣を守りながらの、今に合った品が選ばれた事と思います。

◇生地地紋や、紗や絽など透け感のある素材を上手く活かした洒落ものが多く作られているように思います。特に帯は遊び心をくすぐる作品も多く見応えがありました。

◇大胆な柄で現代風の感じがした。


第5部門 無地染

◇染める人にしか、この苦労がわからない作品である。

◇出品数が少なく選ぶのが困難。可能であれば、地紋なしの生地で比較したい。

◇差が少なく感じる表現ですので共通の生地やテーマを持っていただくのも一つかと思います。

◇網織の先まで均一に染まったものと、駒無地を上手く染められていたと思います。均一感では紋意匠生地のものが上ではありますが、チャレンジすることが大切だと思っています。


第6部門 機械染

◇機械染でしか出来ないものがもっとあるはずだ。

◇カジュアルな和装を想起させる現代にふさわしいモチーフが望まれる。

◇お召しいただきやすいテイストと思います。

◇多色の色、型あわせをズレなく行われている作品に特に注目しました。一方市場性という観点からは単純な模様をシンプルに美しく染められているものを良いと思います。

◇一般に売れそうな柄が揃っていた。


審査委員長からの総評

 先ずは全国小紋友禅染色競技会が歴史を重ねられ、70回を迎えられましたことお祝い申し上げます。

 日本国内には、それぞれの風土にあわせた染色産地が形成されています。産地ごとの特色が、技法・色彩・模様に表れていることが競技会を拝見することで再確認することができました。

 型染におきましては、「型」を用いるという制限された中で創り出される模様や文様の組み合わせによる作品、緻密な作業をひたすら繰り返すことによって生み出される工芸品に目が行きます。

 手描染でも産地ごとの方向性の違いが多様性を求められる現代にマッチした作品となっているように感じます。 自由な図案・色彩が活きた作品が多く見られました。

 染色品は人が着るものです。染色の競技会ではありますが、作り手の皆様が着る方を想像して作ってこられていることが作品に現れていると感じます。

 この競技会を通して、日本の染色文化がより発展し浸透することを祈念しています。

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